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名前 畠 山 元 彦
所属 北海道大学大学院理学研究科数学専攻
e-mail hatake@math.sci.hokudai.ac.jp

プロフィール

メッセージ

北大数学科で院生をずいぶん長いことやってます.
自分のやや短期的テーマは, まさにこのスクールのテーマでもある 大脳皮質の適切な情報表現とは何なのかということ. 具体的には coincidence なんかをにらみつつ 脳のちょっとしたモデルから, そもそもどういうモードで皮質が動きうるか という感覚をつかまえたいと思ってます.
でも少し考え出すと, 情報表現といったときの, 「情報」ってそもそも何かさえいまだわからないでいます. 情報とはいつでも誰かにとっての情報なのだと思えますが, 脳自身にとっての情報はどうやればうまくとりだせるのか ? 何かを認識すれば対応するものが脳の中にある という気になるけれども, 脳自身にとって「ある」ってことは いったいどういうあり方をしているべきなのか ? そういうことを問うのがおそらく 脳の情報表現を問うことなんでしょう.
でも, いったいそれはどう記述されるのか ? 確率を導入し, あるいは, 関数関係を定めようとするなら, 我々があれとこれとを同じとみなす, といったことがどうしても必要となるでしょう. 常に思索し記憶し一回として同じ状態にはもどらない 脳の内部で実際に起こっている複雑きわまりないことから, 同じとみなせる手掛かりをどううまいことつかむのか ? あるいは, 自律性のようなものを うまく包み込んでしまうような別の記述法があって, それを探らざるをえないのか ? 情報表現というときにいつも感じるあやふやさは, どっかでこのギャップにちゃんと直面して, 解決を見出したときに, 脳に情報があるということの意味がやっとわかって, やっと解消されるような気がします. それは超長期的テーマかもしれないけれども.
というようなことを夢想しつつも, 実際には知識も研究成果も まだ初歩的レベルからなかなか抜け出せないのですが, しかし, こんなことを脳の半分で考えながら取り組めば, また新しい観点が得られるだろうか... そんなふうにこの機会を生かせたらと思ってます.

 

 

 

 


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e-mail: niss99@erato.atr.co.jp
http://www.kawato.jst.go.jp/doya/niss99