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名前 内 藤 智 之
所属 京都大学大学院文学研究科心理学教室
e-mail Naitoh@psy.bun.kyoto-u.ac.jp
Web site http://www.psy.bun.kyoto-u.ac.jp/naitoh/

プロフィール

メッセージ

私はMEGやVEPを用いて,心理物理実験の際に(現在は仮現運動を用いて)生じる 誘発脳磁場・誘発電位を測定しています. 具体的には,運動の方位・方向の異 な る仮現運動を観察したときのヒトの,運動強度知覚を行動指標(反応時間・正 答率など)を計測し,同時に下頭頂後頭結合部(V5・MT相同部位と推測され る)に設置したデュワー・電極から得られる誘発脳磁場・誘発脳電位をこの領域 の活動としてとらえ,両者の対応を検討しヒトの運動知覚メカニズムのモデル化 を目指しております.特に,単一ニューロンの受容野の研究からサルのV5領野 では,視野の下側が強く表現されているため運動知覚において異方性が検出され るのではないかと考えています. 通常は,単一ニューロンの活動を記録した文献などを参考,引用しモデルをたて た上で,実験から得られる誘発データはある領域のニューロンの集合活動として 解釈しています.しかし,文献から得られるニューロン活動の記録データを解釈 していくときに,テキストで得られた神経科学の知識だけでは咀嚼しきれない部 分もたぶんに存在します.文献上では伺うことのできない実際の実験に際しての 問題点や,データから導き出される結論に至るプロセスなどについて,深く追求 することは非常に困難であるというのが実状です. またヒトにおける知覚や認知活動の行動指標の計測とfMRIやPET,MEG,VEPといっ たニューロイメージングと呼ばれる手法から得られるデータの対応を取る際に用 いられるデータの解析方法もその妥当性や信頼性については,疑問視する論文が 多く見受けられます.この問題に対する自分なりの対応の糸口をより基礎的分野 の研究動向から考えていきたいと思っています. 私自身の誘発脳磁場・誘発電位研究が単一ニューロンの実験系・理論系などの研 究と接点の持てる内容にしてくための指針になることをこのスクールに期待して います.

 

 


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e-mail: niss99@erato.atr.co.jp
http://www.kawato.jst.go.jp/doya/niss99