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名前 山 本 純
所属 玉川大学 脳科学研究所
e-mail yamajun@ayu.ics.keio.ac.jp

プロフィール

メッセージ

玉川大学学術研究所助手の山本純(yamajun)と申します。慶應義塾大学院博士課程 在学中より、玉川大学脳科学研究施設の塚田教授の下でin vivoにおける聴覚野の Optical Imaging等の研究を行ってきました。Optical Imaging法は、膜電位感受 性色素を用いて光学的に神経活動を記録する方法で、一度に数百から数万点の神 経活動を数ms以下の時間分解能で同時計測することが可能な手法です。学位論文 では、この方法を用いて記憶の形成と保持に重要な役割を担っている海馬と大脳 皮質の動的な相互作用の計測に力を注いで来ました。世界でもin vivoのOptical Imagingで海馬と皮質の動的な相互作用を捉えた例はなく、刺激の種類や大きさな どのパラメタを変化させることによって得られる多くのデータから、ある規則性 を見出しつつあります。しかしながら、このような膨大なデータ群から規則性を 見出すのは相当に困難を要し、何か効率的かつ普遍的なデータ解析方法はないも のかと模索しているところでした。このような現状の中、今回のサマースクール で取り上げられる大脳皮質の情報表現というテーマは、自分の行っている研究を 工学的センスで見た数理モデルの観点から改めて見なおす良いチャンスであると 考えています。最近の研究では、多点同時記録によるデータ解析として単なる相 互相関やPSTHを取るだけでなく、情報幾何理論を用いたPCAやICAなどの新しい情 報理論による脳内情報処理の数理学的理解も試みられていると聞きます。今回の サマースクールでは、メインテーマであるポピュレーションコーディングやテン ポラルコーディングという理論の実際とモデルのレクチャーを通して、日頃行っ ているの実験を違った側面から見なおせる絶好のチャンスだと考えています。ま た、本スクールの主眼である、理論のわかる実験者であり、実験を行うことので きる理論家を近い将来の自らの目標にし、日頃から昼夜問わず実験を行っている ひとりの生理実験科学者として本サマースクールに望みたいと考えています。開 催期間中は、単に講師陣のレクチャーに聞き入るだけでなく、機会があれば自ら 行っているOptical Imaging法の現状や問題点をも議論の対象に出来ればと考え ております。

 


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e-mail: niss99@erato.atr.co.jp
http://www.kawato.jst.go.jp/doya/niss99