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セッション1:
経済学

セッション2:
遺伝学

セッション3:
マーケティング

マーケティングとユニバーサルユーザー

セッション4:
脳と芸術

セッション5:
脳・心を読む方法

パネル討論・総括


田村 馨
九州大学 ユーザーサイエンス機構

田村先生にはマーケティングについてわかりやすく説明して頂きました。

マーケティングとは簡単に言うと、明日商品を売るための仕組みで、誰がどのように商品を買うか、ということです。これまでは誰に売っているのかがわかりませんでしたが、最近は様々な方法を使って顧客の情報が手に入るようになり顧客起点で取り組めるようになってきました。

また、マーケティングはポンプであり、仕掛けて出力を見て、ということの繰り返しです。

このマーケティングが前提とする人間像は、人は一時の衝動に負けて短期的な利得を優先し、非日常や逸脱に惹かれて不確実性に直面すると最後まで選択肢を残そうとしたり他人のマネをしたりする、というものです。しかし、この前提が正しいかどうかは怪しいかもしれないとのお話しでした。

現在の企業が抱える問題にライフサイクルが短いということがあります。そのため、今、いかに長く使えるものを作れるかが焦点となっています。そこで一番欲しい手掛かりは、顧客がどのようなものを欲しがっているのかということです。日本の企業はそのような顧客重視の製品開発に長けているので、そこを突き詰めるべきだろうと田村先生は仰っていました。

また、文化に対して普遍性をもつコアになるものを探し、それらのモデルが重要になると考えられるそうです。

マーケンティングの立場から脳科学に期待していることは、人間理解に関わるデータの精度を高ること、人間理解のドライブ役になること、より深く普遍的な人間に関する理解を社会に対して発信するメディア開発や人材育成ということで、確率論やモデル分析が可能になることが望まれているそうです。

九州大学ユーザーサイエンス機構 http://www.usi.kyushu-u.ac.jp/
田村馨先生のHP http://www.comm.fukuoka-u.ac.jp/tamura/index.html
田村馨先生のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/kaorutamu


Last update: 2007.01.05

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